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肥満(BMI)と血糖・血圧 [健康診断データ]

血糖血圧.jpg一時ほどには、「肥満は罪悪である」と言うほどの雰囲気は少なくなりましたが、イヤッ、当たり前になったのかも知れませんが、過剰な肥満が好ましく無いことは間違いのないところのようです。

今回は、肥満(BMI)と健診値相関、今回は血糖と血圧関連の個々の健診項目との相関分布です。
ここでのグラフ等は、あくまでもVisualHealth.Naviの機能紹介の一環であることをご承知置きください。
統計的な見地であると共に、いずれの健診項目でも、データ(人)数の関連で年代別の相関係数は信頼度が低くなります。

BMIと血糖値

[食べ過ぎ]ることで[肥満]になり[糖尿病]を起こすという図式でしょうか。太っている人が必ず糖尿病になるわけではありませんが、「肥満糖尿病」という言葉があるほどですから、肥満と血糖値の関係はよく言われます。次の相関を見る限りは、BMIと血糖値の関係はほとんど見られません。このデータからは判断できませんが、肥満度(BMI)の変化と検査値の変化からは、異なった傾向が見られるかも知れません。
  血糖健診項目の分布や標準値については→  ○ 基準値と性年齢 : 血糖

◇【空腹時血糖】と【BMI】
円形を僅かに斜め楕円形につぶしたような散布状況です。
全体では女性が僅かに相関を示す値となりますが、男性はほとんど相関が無い散布状況です。年代別では女性の50代、男性の60代で中程度の相関が示されています。
(相関係数 : 女性=0.32 男性=0.17)
BMI_BS.jpg

◇【HbA1c】と【BMI】
横方向に固まった散布状況からも分かるとおり、女性男性共に相関は見られません。年代別男性の25才代で高めの相関が見られますが、このデータでは当該年代のデータ数が少ないためと思われます。
(相関係数 : 女性=0.19 男性=0.18)
BMI_HbA1c.jpg

◇【空腹時血糖】と【HbA1c】
最近の糖尿病のスクーリニングでは【空腹時血糖】より【HbA1c】が使われているようです。散布図の斜めに伸びた状況からも両者には相当の相関が見られてよいはずですが、女性の場合は、おもったより相関は強くないようです。女性全体では中程度、男性は強い相関が示されています。年代別でも、一部データ数が少ない年代以外では全体と同様の傾向が見られます。
(相関係数 : 女性=0.67 男性=079)
BS_HbA1c.jpg


BMIと血圧

ご両親が高血圧であったりと、高血圧の遺伝因子を持っている人は、肥満するとほとんどが高血圧になると言われ、減量するだけで、高血圧が改善するとまで言われています。肥満により細胞が、より多くの酸素やエネルギーを求め、心肥大や血圧の上昇に結びつくそうです。
下記の通り、【収縮期】【拡張期】共に肥満(BMI)との弱い相関を示しています。【HbA1c】の場合と同様に、肥満度(BMI)の変化との関係を見るべきかも知れません。
  血圧の分布や標準値については→  ○ 基準値と性年齢 : 血圧

◇【収縮期血圧】と【BMI】
女性・男性共に全体でも年代別でも弱い相関を示しています。円に近い斜め楕円の散布状況もそのことを見せています。
(相関係数 : 女性=0.37 男性=036)
BMI_BPH.jpg

◇【拡張期血圧】と【BMI】
収縮期より幾分かばらつきの大きい散布状況です。相関係数は、女性・男性共に全体でも年代別でも弱い相関を示しています。
(相関係数 : 女性=0.31 男性=036)
BMI_BPL.jpg

◇【収縮期血圧】と【拡張期血圧】
当然といえるのでしょうが、女性・男性共に全ての年代で、見事に強い相関を示しています。
(相関係数 : 女性=0.90 男性=090)
BPH_BPL.jpg


◇ 補足・参考
□ 相関係数について
相関係数は-1~+1の値をとり、マイナス側では負の相関、プラス側では正の相関となります。相関の程度は便宜上次のように言われています。
 +[-] 0.7 ~ +[-] 1.0 : 強い正[負]の相関がある
 +[-] 0.4 ~ +[-] 0.7 : 中程度の正[負]の相関がある
 +[-] 0.2 ~ +[-] 0.4 : 弱い正[負]の相関がある
 +[-] 0.0 ~ +[-] 0.2 : ほとんど相関がない
相関係数の詳細はWebに多くの情報がありますので、ご参照ください。下記[BMIと健診データ(3)]にも簡単に記述してあります。

□ [BMIと健診データ]の関連過去ポスト
   ○ 肥満(BMI)と脂質
    -BMI値と脂質連関検査値の相関分布
    http://gpatalks.blog.so-net.ne.jp/2012-08-27
   ○ BMIと健診データ
    -BMI値による健診データの平均標準値ボーダーグラフ
    http://gpatalks.blog.so-net.ne.jp/2010-05-13
   ○ BMIと健診データ(2)
    -BMI高値群(の人達)平均健診値と一般群平均健診値の有意差
    http://gpatalks.blog.so-net.ne.jp/2010-05-20 
   ○ BMIと健診データ(3)
    -相関係数って、BMIと血圧、年代別の相関、BMIと健診データの相関係数
    http://gpatalks.blog.so-net.ne.jp/2010-05-31


[本] ここでのHbA1cの値はJDSで表記されています。
2013年以降の健康診断などでの表記は国際基準(NSGP)になっていますので、
ご自身のHbA1c(NGSP)値と比較される場合などは、次の換算式でJDS値に換算してご参照ください。
    JDS値(%)= 0.980×NGSP値(%)- 0.245%
   次の簡易換算で良いようです。
    NGSP値で5.2%以下  : JDS値(%)= NGSP値(%)- 0.3%
    NGSP値で5.3~10.2% : JDS値(%)= NGSP値(%)- 0.4%
    NGSP値で10.3~15.2% : JDS値(%)= NGSP値(%)- 0.5%
   次のURLでは値を入れると換算してくれます。
    http://keisan.casio.jp/exec/system/1351125607

[いす]
〇 本文中のグラフや標準値領域については次をご覧ください。
   本文中のグラフの見方について
    http://www.gikosha.co.jp/fig_blog/gpatalks_graph.html
   標準値の領域区分について
    http://gpatalks.blog.so-net.ne.jp/2011-12-12
〇 標準値については次のURLをご覧ください。
   全般
    http://www.gikosha.co.jp/SMIS/SMIS_01.html
   基準値と標準値
    http://www.gikosha.co.jp/SMIS/SMIS_01stnd.html
   EBMと標準値
    http://www.gikosha.co.jp/SMIS/SMIS_01ebm.html

〇 イラストは下記のURLからフリーイラストを使わせていただきました。
    http://zetia.jp/freeillustration_01.html
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キャロルのマジック [味村ノート]

ひまわり.jpg今回の味村ノートはフィボナッチ数列を使ったパズルです。暑さで疲れた脳を少しゆったりさせてください。

◇ フィボナッチ数列

[フィボナッチ数列]は、草木の枝分かれ、花びらの枚数、ひまわりやたんぽぽの種の配列、などの植物を始め、身の回りのいろいろな部分で大切な要素となっています。Web上にも多くの情報がありますし、この味村ノートでも別の機会に触れる予定です。
この数列は、F0=0, F1=1, Fn+2=Fn+Fn+1で表され、具体的には、[0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233・・・・]と続く数列です。具体例からも分かる通り、最初の二項は0,1、以後どの項もその前の2つの項の和となります。面倒な話はされおいて、ここでは、そういった数列があることだけをご承知ください。

キャロル_01_1.jpg◇ キャロル(L.Carroll)のマジック
  1. 一辺がフィボナッチ数列のある値、例えば[8]の正方形を、その値の直前の2つのフィボナッチ数列の値、[5]と[3]とにより、右の図のように4つの部分に分ける。
  2. 次に、これらを切り離して、下の図のよう長辺[13]、短辺[5]の長方形に並べ替える。
  3. 元の正方形の面積は 8×8=64 だが、並べ替えた長方形の面積は 13×5=65 で、[1]増えている。

キャロル_01_2.jpg

キャロル_02.jpg
  1. 上例の [8]→[13]、[5]→[8]、[3]→[5]とフィボナッチ数列の値を1つずつ大きい値に置き換えると、元の正方形の面積は 13×13=169 だが、並べ替えた長方形の面積ば 21×8=168 となって、こんどは[1]減る。
  2. さて、[1]はどうして増減したのか?



・ ・ ・ 種明かしは、こちら


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年齢相応に健康か [健康診断データ]

善しに付け悪しに付け「人と比較」して、安心したり、ガッカリしたり、少しばかり悦に入ったリ、という事はいろいろな場面であります。このブログでよく使われる[標準化値]も少し乱暴に言えば、「人と比較」する考え方に立っているといえます。具体的には、健康の一つのバロメータである健診(臨床検査)値が、同性同年代の中で比較してどこに位置づけられているかを把握するものです。

◇ 相対値としての標準化値
基準値と性年齢 :グラフについて」でもご説明した通り、標準化(相対)値は検査(絶対)値の示す値が、同性同年代の中でどこに位置づけられるかを表しています。

分布説明.jpg

標準値が[90~110sv]であれば、
同性同年代では平均的な検査値であり、この平均群には、平均を挟んで68%の仲間がいることになります。
[85~90sv]or[110~115sv]であれば、
平均を少し外れ、それぞれに上記平均的な群[90~110sv]の外側で、この範囲にはそれぞれ1割ほど(9.5%)の仲間がいます。
[80~85sv]or[115~120sv]であれば、
前項[85~115sv]をさらに外れ、この範囲にはそれぞれ数%弱(4.0%)の仲間がいて、悪(高/低)い方から1割程度(10.5%)以内に属します。
[~80sv]or[120~sv]であると言うことは、
悪(低/高)い方から2.5%以内の仲間になると言うことです。
検査(絶対)値が基準値の中にあっても、標準化(相対)値が[115sv]以上や[85sv]以下であれば、ほとんど仲間がいないほど高い(低い)わけですから、少し注意すべきかも知れません。逆に検査(絶対)値が基準値の外でも、[85~115sv]の範囲であれば、平均的な値で、大勢の仲間がいますから統計的には心強いかもしれません。

◇ 健康ポジションを示す標準値
標準化(相対)値と検査(絶対)値は、相互に置き換わり代替する値ではありません。検査(絶対)値が、本来は病気のスクリーニングの一つとして使われるのに対し、標準化(相対)値は、健康ポジションを判断する目安だとお考えください。標準化(相対)値が[85~115sv]の範囲にポジションされ無ければ、生活習慣の改善を心がけるべきだと言えます。折角の健診(検診)データを、ご自身で理解し病気を予防するために活用できます。

下のチャート例は、現在の[LDLコレステロール]の基準値上限である検査値[140mg/dL]が、女性・男性それぞれ25歳/55歳で、どこにポジショニングされるかを示したものです。それぞれの年齢での健康ポジション[標準化値]は次の通りです。
 女性では
  25歳 122sv    55歳 101sv
 男性では
  25歳 114sv    55歳 104sv
同じ検査値でも、年齢により随分と健康ポジションが異なることが分かります。女性・男性とも55歳ではほぼ平均ですが、25歳・女性はきわめて異端な値であり、男性でも健康範囲[85~115sv]の上限ぎりぎりであることを示しています。検査値だけでは分からない事実を、理解しやすい形で知ることができます。
グラフはクリックすると別枠に拡大します
年齢相応.jpg
シニア.jpg
[目]

今の日本は[お金があるか][健康であるか]でなければ、老後を生き抜くことができない国に成り下がっています。両方持てるに超したことはありませんが、老後のある程度の[健康]は、中年期からの[注意と努力]で、多くの人が手にすることができます。今のままの政治が続けば、この先[医療格差]はますます拡大し厳しいものになりそうです。そこそこに楽しい老後は、自ら[健康]を維持し確保するしかなさそうです。


[いす]
〇 本文中のグラフや標準値領域については次をご覧ください。
   本文中のグラフの見方について
    http://www.gikosha.co.jp/fig_blog/gpatalks_graph.html
   標準値の領域区分について
    http://gpatalks.blog.so-net.ne.jp/2011-12-12
〇 標準値[健康ポジション]については次のURLをご覧ください。
   全般
    http://www.gikosha.co.jp/SMIS/SMIS_01.html
   基準値と標準値
    http://www.gikosha.co.jp/SMIS/SMIS_01stnd.html
   EBMと標準値
    http://www.gikosha.co.jp/SMIS/SMIS_01ebm.html

〇 イラストは下記URLよりフリーイラストを使わせていただきました。
    http://kids.wanpug.com/top_person.html

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健康ポジション [健康診断データ]

構想1_S.jpgもはや旧聞になりますが、2014年4月にドック学会が新たな[健診値の基準範囲]を発表しました。血圧値を始めいろいろと物議を醸しましたので、ご記憶の方も多いことと思います。また、最近では、米国で行われた大規模臨床試験SPRINTの結果で、心血管疾患合併患者や後期高齢者でも「血圧値はより低い方が好ましい」という発表があったりと、私たち素人は右往左往するばかりです。

ドック学会の新たな[基準範囲]は、ドックを受けた150万人の中から、重大な既往歴がなく薬物治療や喫煙をしていない健康な成人約1万人を抽出してデータを分析したものだそうです。データとしてはそれなりに信頼できるものだと思いますが、「疾患予防を目指す基準値を定めるという姿勢がとり入れられていない」「スーパーノーマルの人はこの検査値の範囲である事を意味するものであり、専門学会がガイドラインで示している疾患判別値とは異なる。」「基準範囲は日本国民の健康に悪影響を及ぼしかねない危険なもの」・・・・等々、いろいろと賑やかでした。

◇ 健康の指標としての健診値
難しい議論は専門家にお任せするとして、私たちは健診値が自身の[健康の指標]として利用できればよいわけです。その[指標]の一つに[他人との比較]があります。「同じ世代の人と比べて、自分の健診値はどうなのだろう。年齢相応の健診値だろうか」ということです。この[年齢相応]の考え方については以前にポストしましたが、その中で[健康ポジション][健康基準範囲]について触れました。健診値の[標準化(相対)値]が[85~115sv]の範囲にポジションされれば、その健診項目から見た[健康ポジション]は[年齢相応]で[健康基準範囲]にあるとし、[80sv]以下や[120sv]以上であれば、生活習慣の改善を心がけるべきだとしました。

[他人との比較]などというと、ずいぶんといい加減な指標のように思われますが、検査基準値の考え方そのものが、「病気がなく健康な人の集団を健常者とします.その健常者の測定結果を集計すると,通常,左右対称の山型になります.このうち極端に高い数値2.5%と低い2.5%を除き,この平均値をはさんだ健常者の95%が含まれる範囲を基準範囲(基準値)として用います. 」から、その元となる考え方は同じです。

◇ 健康ポジションとと健康基準範囲
このブログで時折お目に掛ける、[レーダーチャート][ボーダーチャート]は、健診値からの[健康の指標]、すなわち[健康ポジション]をビジュアルに判定する一つとして、[健康基準範囲]の階層色を[青:90~110sv][緑:85~90sv 110~115sv]としています。この階層色内に収まった健診項目は、その健診項目だけを性年齢別に見た限りでは、[健康基準範囲]にあるだろうとしています。一般的に[検査基準値範囲]は、上限/下限を[120sv]/[80sv]に設定されますから、基準値の考えより少し厳しい設定となります。[健康基準範囲]外の階層色は、[黄:80~85sv 115~120sv][赤:~80sv 120sv~]となりますから、黄色のゾーンに入ったら要注意、食生活/運動など生活習慣を見直しましょう。赤のゾーンでは、早い時期に医師などに相談すべきかもしれません。

◇ ボーダーチャートと健康基準範囲
上述の通り、縦縞の[青][緑]部分が[健康基準範囲]になります。下のチャート例のデータでは、
血小板
検査(絶対)値では基準内ですが、標準化(相対)値による健康基準範囲では範囲外になり、
この健診値は同世代同性で少数な値といえそうです。
チャートではでプロットさます。
中性脂肪/BMI/収縮期血圧
検査(絶対)値では基準外ですが、標準化(相対)値による健康基準範囲では範囲内になり
この健診値は同世代同性で一般的な値といえそうです。
チャートではでプロットされます。
その他の健診項目
検査(絶対)値は基準内で、標準化(相対)値による健康基準範囲も範囲内になります。
チャートではでプロットされます。

ボーダーチャート.jpg


◇ レーダーチャートと健康校基準範囲
[青][緑]のリング部分が[健康基準範囲]になります。プロットされているドットの色は、ボーダーチャートとは異なり、標準化(相対)値のみの判定で、[健康基準範囲]であれば、範囲外であればでプロットされます。

レーダーチャート.jpg


レーダーチャートやボーダーチャートで見れば、[健康基準範囲]に収まっている健診項目、収まっていない健診項目がビジュアルに把握できます。また[健康基準範囲]に収まっていない健診項目がどの機能群に多いか、バランスはどうかなども簡単に見て取ることができます。

説明.jpg◇ 関連過去ポスト
   健康基準範囲
   標準値のメリット
   年齢相応 
   基準値と性年齢 : 標準値の領域区分
   VHN_ボーダチャート
   VHN_レーダチャート
 

[いす]
〇 標準値領域については次をご覧ください。
   標準値の領域区分について
    http://gpatalks.blog.so-net.ne.jp/2011-12-12
〇 標準値[健康ポジション]については次のURLをご覧ください。
   全般
    http://www.gikosha.co.jp/SMIS/SMIS_01.html
   基準値と標準値
    http://www.gikosha.co.jp/SMIS/SMIS_01stnd.html
   EBMと標準値
    http://www.gikosha.co.jp/SMIS/SMIS_01ebm.html

〇 イラストは下記URLよりフリーイラストを使わせていただきました。
    http://zetia.jp/freeillustration_01.html


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Armik_Treasures



Armik
Treasures




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空気中の微生物と磁場 [水と空気を整える]

磁場エネルギーによる殺菌効果については、既にいくつかの実験観察例をポストしました。
 殺菌効果 ほか
いずれも液体(水)を磁気処理することによって、被磁気処理水への直接的な殺菌効果や、磁気処理水を給餌・灌水した動植物生育への効果を観察したものです。
今回は、液体(水)ではなく、気体に対する殺菌効果のドキュメントをご紹介します。
記述はできるだけ原典の表現を尊重していますが、一部で図を含めて表現や用語を変更・省略・整理していますのでご了承ください。

◇ 観察方法
約75㎡(23坪)の室内において、熱交換・換気ユニット(東芝製Ⅷ-350SS2)に、下記の磁場装置を取り付け、室内空気を循環させる試験を行った。換気ユニットの風量は350m3/hを用いた。前日に窓を開けて外気を取り込んでから1 日室内を締め切っていた部屋で、空気を熱交換・換気ユニットを通したあと、試験区では磁場装置を通過させ、時間単位で微生物数を測定した。

微生物_01M.jpg磁場装置
1,850ガウス(0.185T)の永久磁石で、40x40x10mmのものを2枚組み合わせて1組として使用した。この磁石を、右図に示したように放射状に10組、中心部に磁石を更に1組を固定した。
これにより、磁石間の距離が最大幅の部分でも磁気は1,800ガウス(0.18T)となっている。また、磁石表面の微生物ふき取り試験を行うために、組み立てた装置は、塩化ビニールのパイプに組み込み、簡単に取り外しできる構造とした。試験では、この装置を換気ユニットの吹き出し口に設置した。

◇ 試験・評価方法
 微生物試験は衛生試験法に準じて行い、
 一般細菌および真菌について[浮遊微生物][床面落下微生物]を採取し、次の方法で測定した。

A)浮遊微生物
  1. 吸引は、エアサンプラー(Biotest社製RCS Plus)で行った。
  2. 試料の吸引は、除菌装置の噴出し口から3m離れた高さ1.5mの地点で、室内の空気を吸引して試験を行った。
  3. 一般細菌は、空気を200L吸引して空中浮遊菌測定専用培地(アガーストリップTC:一般細菌用)を用い、30℃ 、2日間の培養で測定した。
  4. 真菌の生育は、11,000L吸引して浮遊菌測定専用培地(アガーストリップYM:真菌用)を用い25℃、5日間の培養で測定した。

B)床面落下微生物
  1. 吹き出し口から0m,1m,3m,5m離れた地点の床面で、直径9cmの培養シャーレを各3枚で、5分間の暴露試験を行った。
  2. 一般細菌は、標準寒天培地を用い、30℃、2日間の培養で測定した。
  3. 真菌は、ポテトデキストロース培地を用い、2 5℃、5日間の培養で測定した。
  4. シャーレの培地表面積は一枚当たり約60cm2で、菌数は4地点の計12枚のシャーレに生育した菌数の合計で示した。

◇ 観察結果
微生物_04.jpg浮遊微生物、床面落下微生物の測定結果は以下の通り。測定実施時期は11月であり、昼間は曖房が入り、暖房の切れる夜間に温度が下がるのため、室温は15~25℃程度で変動し、湿度は50~60%であった。試験区・対照区共にその環境条件と変動は右図の通りで、菌繁殖等への影響は無視できる範囲と考えられる。

A)浮遊微生物
  • 空気を流動させると、床面に存在していた微生物が舞い上がることにより初期は増加するが、以降は磁場の存在が浮遊一般細菌数、浮遊真菌数を共に減少させる結果となった。 結果は、浮遊一般細菌については、真菌と吸引量をあわせるため1,000Lに換算して示した。

微生物_02M.jpg

B)床面落下微生物
  • 磁場装置を通した場合、1時間で若干増加したが、以降は減少に転じ、6~9時間ではゼロになった。このように、空気を流動させると、磁場の存在が落下一般細菌数、真菌数を共に減少させる結果となった。

微生物_03M.jpg

◇ 観察者等による考察
  1. 永久磁石で作った放射状の磁場の中に、気体を通過させた場合、浮遊一般微生物は、磁場を通過させないものに比べ著しく減少した。
  2. 床面に落下する一般微生物は、磁場を通過させないものに比べ大きく減少した。
  3. 空中に浮遊している微生物が磁場の影響を受け、大きな固まりなどになり単に落下して床面に生息しているとか磁石に付着することで減少すると言うより、磁場による微生物の存在に対する抑制作用の可能性が大きいものとなった。
  4. この試験で、開始直後に菌数が増加しているが、換気装置を作動することで、床面等に生息あるいは付着している微生物が舞い上がり一時的に増加したものと考えている。

◇ 原情報・出典
  磁場が流動する気層中の微生物に及ぼす影響
  岩手県工業技術センター
  食品技術部 山本忠 他
  岩手県工業技術センター研究報告-第12号(2005)


[いす]
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生物学的な効果 [水と空気を整える]

「傾斜静磁場の生物学的効果」に関する観察例です。1992年のレポートですので、20年以上前になりますが、丁寧な実験観察です。「細胞内DNA量への影響」「細胞の増殖速度に与える影響」「殺細胞効果」について、[静磁場単独][静磁場と放射線]を印加した場合の影響・効果を観察しています。ここでは、[静磁場単独印加]の場合の観察をご紹介します。

記述はできるだけ原典の表現を尊重していますが、抜粋紹介のため、図を含めて表現や用語を変更・省略・整理していますのでご了承ください。必要な場合は原典をご参照ください。

◇ 観察方法
  ○ 材料と方法
  • 培養細胞はmouse乳癌細胞由来のFM3A細胞を使用した.
  • FM3A細胞ほ仔牛血津10%,緩衝剤として0.12%のNaHCO3を含むEagleMEM培地を用い.37±0.5℃で培養した.
  • この条件下でのFM3Aの対数増殖期における集団倍加時間(以下,PDT:population doubling time)は12時間である.
  • 実験にはすべて分注後48時間の対教増殖期にあるFM3A細胞を用いた.
  • 殺細胞効果の判定には細胞のコロニー形成能を指標として用いた.
  • コロニー形成能の測定には,以下のような方法で分注したFM3A細胞を含むflaskを用いた.
  • 即ち,30%仔牛血清を含む2倍濃度のEagleMEM培地と0.3%の寒天溶液を等量混合したものを40℃に保った.
  • 溶液5ml中の細胞教が200となるようにFM3A細胞懸濁液を混入し,これを各flaskに5mlずつ分注し直ちに冷水中で寒天を凝固させた.凝固したときの寒天の濃度は0.15%となる.
  • 凝固後1時間室温に静置したものを実験に用いた.
  • 一回の実験には必ず対照を5本以上取り実験値は対照との相対値として表した.
  • 標本数が最低15となるように実験を繰り返した.
  • 対照全てのコロニー形成能が75~100%内にあったとき,その実験のデータを採用し,対照のうち一つでもコロニー形成能がそれ以下であったもの実験全体を失敗したものとして捨てた.

傾斜磁場.jpg  ○ 磁場
  • 使用した静磁場装置は放射線治療用の直線加速器に用いられていた電磁石を用いた.
  • 今報の実験には図中にflaskとして示した使用部位の中心部が5.8X10-2T,辺縁が6.9Xl0-2T、滋力勾配が0.6T/mに設定した粂件で使用した.


◇ 細胞内DNA量への影響
  • 細胞内DNA量測定には,FM3A細胞104個/mlを試験管内に分注し.磁場内に30分間静置する.
  • 磁場暴露後37±0.5℃下に2,4,6,8時間置き細胞104個当りの細胞内DNA量をフローサイトメトリー(Cytonflourograf ICP22A,Orto Co.,USA)を用いて測定した.
  • 磁場の細胞内DNA量への影響を示す.対照及び磁場暴露2,4,6,8時間のDNA量ヒストグラムを示している.
  • 2及び4時間後においてG1期(*1)を示すピークの減少がみられた.
  • 磁場曝露後8時間で対照と同じ細飽周期分布に戻っており,磁場や細胞周期への影響は一過性のものであった.
     *1 G1期は休止期から細胞分裂への最初で細胞が大きくなり合成の準備段階
DNAヒストグラム.jpg

◇ 殺細胞効果
殺細胞効果.jpg
  • 殺細胞効果の測定には,磁場暴露を5,10,20,30,60分とし,曝露後37±0.5℃にて9日間培養し,コロニー数を肉眼にて計測した.
  • 60分間室温中に静置したものを対照とした.
  • コロニー形成能は対照に比して磁場暴露時間に応じて低下し,暴露時間が20分で80%まで低下した.
  • しかし磁場暴露を20分間以上にしてもそれ以上の低下は認められなかった.
  • いずれも対照に対して1%以下の危険率で有意に低下していた。


◇ 原情報・出典 
  培養細胞に対する傾斜静磁場の生物的効果とCoガンマ線との併用効果
    日本医学放射線学会雑誌. 52(12) 1992.12
    名古屋大学医学部
    小林英敏 佐久間貞行

[目]
今回の観察は医療分野であり、これまでの実験観察とは趣が異なりますが、次の2点について、20年以上前にしっかりした観察で確認されていたことが分かります。
  • 磁場に殺細胞効果が期待できる。
  • 磁場による効果・影響は、印加除去後も一定時間持続する。

磁場による影響・効果には、大別して次の2つがあります。
  磁場印加中の磁場効果
  磁場印加後に磁場の除去・移動後にも得られる磁場効果
後者、磁場印加の除去後に効果が持続する、いわゆるメモリー効果についてはさまざまな観察報告があります。そのメモリー効果の期間は数時間から数日、1ヶ月以上とまちまちです。


過去ポスト[水の熟成]でご紹介した[炭酸カルシューム(CaCO3)の結晶構造(アラレ石と方解石)]の割合の変化においては、磁場印加後にその影響が数百時間におよびましたが、数時間(*1)、数日継続(*2)するとした観察や1月以上継続(*3)するとした観察例などがあります。このメモリー効果は、これまでの磁気学の理論では説明が困難なうえ、メモリー効果を判断する方法もまちまちですので、ばらつきがあるのも、ある意味当然ですが、メモリー効果が磁場エネルギーを神秘的に思わせる一つの要因かも知れません。

  *1 Effects of magneticfield on waterinvestigated with fluorescentprobes
     Ko Higashitani, Jun Oshitani, Norio Ohmura 
    Department of Chemical Engineering, Kyoto University 1996
  *2 水溶液への磁場効果の基礎的研究
     押谷潤
     京都大学大学院工学研究科  1998
  *3 Magnetic water treatment
     J.M.D. Coey, Stephen Cass
     Physics Department, Trinity College, Dublin 2, Ireland 2000


[いす]
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乳がんとイソフラボン [クリッピング]

前立腺がんのリスク低減に関するポスト[前立腺がんとイソフラボン][前立腺がんとお茶]が続きました。

考える女性.jpg後回しにしてお叱りを受ける前に、[前立腺がん]同様に増加しているという、女性に多いがん[乳がん]のリスク低減についてWebドキュメントを拾ってみます。以下の文・図表共にレイアウト等の都合で編集してある場合があります。詳細と正確さを求める場合はそれぞれ情報源・出典をお訪ねください。

前述[前立腺がんとイソフラボン]では、[限局前立腺がん]のリスク低減に期待できそうだとされていた、[大豆・イソフラボン]と[乳がん]のリスク低減に関するドキュメントからです。表題の通り「大豆・イソフラボン摂取と乳がん発生率との関係について」と題されたWebドキュメントが情報源です。

◇ 調査概要
  • アンケート調査にて生活習慣について回答してもらった、40〜59歳の女性約2万人を、10 年間追跡した調査結果にもとづいている。
  • 追跡期間中、179人が乳がんと診断された。
  • 味噌汁を、[1日1杯未満飲む人を基準(1)]として、[1日1杯][2杯]および[3杯以上]飲むグループで、乳がんの発症リスクが何倍になるかを調べた。
  • 大豆・豆腐・油揚・納豆の食品を、[ほとんど食べない人を基準(1)]として、[週に3~4回][ほとんど毎日]食べるグループで、乳がんの発症リスクが何倍になるかを調べた。
  • みそ汁、大豆・豆腐・油揚・納豆の食品の項目から大豆イソフラボンの摂取量を計算し、[摂取量最小群を基準(1)]として、[2番目に少ない群][3番目に少ない群]および[摂取量最大群]の摂取グループで、乳がんの発症リスクが何倍になるかを調べた。

◇ 分析結果
  • 1日3杯以上みそ汁を飲む群で乳がんの発生率が0.6倍、つまり40%減少している。
  • 大豆・豆腐・油揚・納豆では、はっきりとした関連が見られなかったが、「みそ汁」ではたくさん飲めば飲むほど乳がんになりにくい傾向が見られた。
  • イソフラボンをあまり食べない人に比べ、たくさん食べる人のほうが乳がんになりにくいことがわかった。
  • 閉経後の人達に限ると、イソフラボンをたくさん食べれば食べるほど、乳がんなりにくい傾向がより顕著に見られた。
  • それぞれの乳がん発症リスクは以下のグラフの通りであった。

   味噌汁
味噌汁BCリスク.jpg

   大豆・豆腐・油揚・納豆
大豆食品BCリスク.jpg

   大豆イソフラボン摂取量
イソフラボンBCリスク.jpg

◇ 考察
  • 大豆・豆腐・油揚・納豆との間では関連がはっきり見られなかったが、これからみそ汁だけが乳がん発生率と関連があると考えるのは早急である。
  • イソフラボンは植物性ホルモンといわれる物質で、化学構造が女性ホルモンに似ている。
  • 女性ホルモンは乳がんの発生を促進することが知られているが、イソフラボンは女性ホルモンを邪魔することによって乳がんを予防する効果があるのではないかと考えら、実際、動物実験などではその予防効果が示されている。
  • 乳がん予防効果がイソフラボンを介したものだとすると、みそ汁だけでなく、イソフラボンを含む大豆製品一般に、その予防効果があると考えるのが自然だ。

情報源・出典
  大豆・イソフラボン摂取と乳がん発生率との関係について
   国立がん研究センター 予防研究グループ
    http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/258.html 
    http://jnci.oxfordjournals.org/content/95/12/906.long


◇ 乳酸菌とイソフラボン

イソフラボンと乳がんの発症リスクに関しては、今回のドキュメント以外にも、昨年発表された「乳酸菌摂取と乳がんの関連を検討するケース・コントロール研究」でも、乳酸菌と大豆イソフラボンの摂取が乳がん発症を抑制することが次のように示唆されています。調査は、「40~55 歳の女性の初期乳がん患者(術後1 年以内)306 名、コントロール群として非罹患者662 名(ケース群1 名に対して年齢および居住地域が似通った人2 名)を選定し、面接調査を実施した。」とあります。
  • 乳酸菌の摂取頻度を週4 回以上と週4 回未満で比較した結果、週4 回未満の乳がん発症リスクを1とすると、週4回以上のオッズ比は、0.65(p<0.05)で、乳酸菌の摂取頻度が高いほど、乳がん発症のリスクが低減することが示された。
  • 大豆イソフラボンの1日あたりの摂取量を4 群に分けて比較した結果、大豆イソフラボンの摂取量が多くなるに従って乳がん発症率は、有意に低下した(p<0.01)。また[摂取最小群]を1とした時の摂取量順に各群のオッズ比はそれぞれ、0.76、0.53、0.48 となり、大豆イソフラボンの摂取量が多いほど乳がん発症を低減することが示された。
  • 乳酸菌の摂取頻度4 回未満/週かつ大豆イソフラボン[摂取最小群]の発症リスクを1とした時、乳酸菌の摂取頻度4 回以上/週かつ大豆イソフラボン[摂取最大群]のオッズ比は、0.36 となり、乳酸菌と大豆イソフラボンの摂取による相加的な効果が示された。
       乳酸菌と大豆イソフラボンの摂取が乳がん発症リスクを低減
       http://www.csp.or.jp/PressReleaseFiles/20130716.pdf
イソフラボンBCリスク_2.jpg
乳酸菌BCリスク.jpg

◇ 長鎖n-3脂肪酸(EPA DHA)

また乳がんのは発症リスクの低減では、がん予防全般で注目されている長鎖n-3脂肪酸に関する調査報告もあります。
  • EPA、DHAなど、魚に多い長鎖n-3脂肪酸の摂取量を4群に分けて比較した結果、もっとも多くとるグループ(上位1/4)の乳がん発症リスクは、とる量がもっとも少ないグループ(下位1/4)の半分に低下した。
       脂肪・脂肪酸摂取と乳がんのリスク ― 日本における追跡調査から
       http://publichealth.med.hokudai.ac.jp/jacc/reports/wakai5/index.html
* 文中リンク確認はいずれも2017年4月    
[目]

納豆、魚、日本茶とやはり日本食ですかね。乳酸菌はヨーグルトはもちろんですが、大豆発酵食品(味噌・醤油)や漬物、日本酒、なども植物性乳酸菌の宝庫だと言います。となるとやはり、日本食で一杯ということになりそうです。我が家の食生活は実に健全?なようです。


[いす]
〇 イラストは下記URLよりフリーイラストを使わせていただきました。
     http://www.emin.jp/


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前立腺がんとお茶 [クリッピング]

前回[前立腺がんとイソフラボン]では、[限局前立腺がん]のリスク低減に[イソフラボン]が有効かもしれないという調査結果をクリッピングしました。今回は、[進行前立腺がん]のリスク低減に関するWebドキュメントからのクリッピングです。情報源の内容を箇条書きにしてみます。文章、グラフ共にレイアウト等の都合で一部編集してあります。詳細と正確さを求める場合は情報源をお訪ねください。
お茶と急須.jpg
◇ 調査概要
  • 40~69歳の男性約5万人を追跡調査した結果にもとづいている。
  • 追跡期間中、404人が前立腺がんになった。
    そのうち114人は進行性、271人は限局性、19人は不明、であった。
  • 緑茶を1日1杯未満飲む人を基準[1]として、緑茶を1日1-2杯、3-4杯、および5杯以上飲むグループで、前立腺がんのリスクが何倍になるかを調べた。

◇ 分析結果
  • 緑茶飲用と全ての前立腺がんでは関連がみられなかった。
  • 前立腺内にとどまる限局がんと、それ以降の進行がんに分けて、緑茶飲用程度のグループによるリスクを比べた。
  • 緑茶飲用が多ければ多いほど、進行前立腺がんのリスクが低下するという結果がみられた。
  • 緑茶を1日5杯以上飲むグループでは、1日1杯未満飲むグループと比べると、進行前立腺がんのリスクが約50%低下した。
  • 限局前立腺がんでは、緑茶飲用との関連はみられなかった。

前立腺がん_緑茶.jpg

◇ 考察
  • 緑茶は、カテキンという物質を多く含み、実験研究によると、カテキンは発がんを抑制することが報告されている。
  • また、カテキンは、前立腺がんの危険因子の候補の一つである男性ホルモンのテストステロンレベルを下げたり、アンドロゲンレセプターの転写をおさえたりすることで、前立腺がんのリスクを下げることが予想されている。
  • 限局前立腺がんでの緑茶飲用によるリスク低減がみられなかったのは、緑茶の効果が、限局がんと進行がんで異なることも考えられるが、健康意識が高く緑茶をたくさん飲む人が検診を受け、限局前立腺がんが発見されたため、緑茶による前立腺がんリスク低下の効果が見かけ上消えてしまった、という可能性も考えられる。

情報源・出典
  緑茶飲用と前立腺がんとの関連について
   国立がん研究センター 予防研究グループ
    http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/310.html
    http://aje.oxfordjournals.org/content/167/1/71.full
        リンク確認2017年3月

[目]

前回のクリッピング([前立腺がんとイソフラボン])では、納豆だと約50g、豆腐だと約100g程度を毎日食べれば、限局前立腺がんのリスク低減に効果的だと読み取れる調査結果でした。今回は、緑茶を毎日数杯飲めば進行前立腺がんのリスク低減が期待できそうな調査結果です。緑茶飲用では、脳卒中のリスクを低減するという調査結果([脳卒中を防ぐ])もあります。
大豆食品が体によいこともよく言われています、納豆50gだとパック1つ程度でしょうか、納豆が苦手な方は豆乳でもよさそうです。豆腐と交互に毎日食べて、お茶を数杯飲んだからといって過剰摂取になることはまずなさそうですので、心がけてみましょうか。


[いす]

〇 イラストは下記URLよりフリーイラストを使わせていただきました。
    http://www.satukibare.net/

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前立腺がんとイソフラボン [クリッピング]

一昔前はがんといえば胃がんを思い起こしましたが、最近は胃がんは減少の傾向にあり、これに替って大腸がんや乳がんが増えているそうです。そんな中、前立腺がんの増加が群を抜いているといいます。欧米に比べれば日本人の前立腺がんの発生率は低く、早期発見して対処すれば問題の少ないがんですが、進行させると骨やリンパ節に転移しやすく面倒ながんの一つになってしまうそうです。

前立腺がんには、[臨床がん](臨床的に前立腺がんと診断されたがん)と、[ラテントがん](死亡後、剖検によって見つかったがん)があり、日本人で[ラテントがん]が検出される率は欧米人と差がないにもかかわらず、[臨床がん]は非常に低いといいます。[ラテントがん]から[臨床がん]に進行すると考えられ、日本人は[臨床がん]になるまでの期間が長いのではないかといわれていますから、この時間を少しでも長くできれば、前立腺がんを意識せずに一生を終えることになりそうです。日常生活における食品摂取と前立腺がん罹患リスクに関するドキュメントがありましたのでクリッピングです。

今回のクリッピングは、「ゲニステイン、イコール濃度が高いグループの限局前立腺がんリスクは低い」というwebレポートからです。[ゲニステイン]は[ダイゼイン][グリシテイン]と共に[イソフラボン]の成分で、女性ホルモン(エストロゲン)様の作用があり、[イコール]は[ダイゼイン]が腸内細菌によって代謝され変化した成分で、エストロゲン作用が強いといいます。以下に情報源の内容を箇条書きにしてみます。文章、グラフ共にレイアウト等の都合で一部編集してあります。詳細と正確さを求める場合は情報源をお訪ねください。

◇ 調査概要
  • 保存血液のある40~69歳の男性約1万4000人を対象とし、約13年間追跡した。
  • 追跡期間中、201人に前立腺がんが発生した。
  • 前立腺がんになった人1人に対し、前立腺がんにならなかった人から年齢・居住地域・採血日・採血時間・空腹時間の条件をマッチさせた2人を無作為に選んで対照グループに設定し、合計603人を分析対象とした。
  • 保存血液を用いて血漿中イソフラボン(ゲニステイン・ダイゼイン・グリシテイン・イコール)濃度を測定し、それぞれ値によって最も低いから最も高いまでの3つのグループに分け、最も少ないグループの前立腺がんリスクを[1]として比較した。

◇ 分析結果

前立腺がん全体
  • その結果、ゲニステイン濃度の最も高いグループ(≧151.7ng/mL)の前立腺がんリスクは、最も低いグループ(<57ng/mL)の0.66倍であった。
  • これを食事からの摂取量と血清濃度を比較したデータを用いて1日あたりの摂取量に換算すると、ゲニステイン濃度の最も高いグループの中央値はゲニステインで28.1mgとなる。
  • これは納豆だと約50g、豆腐だと約100gに相当する。
  • ダイゼイン、グリシテインでは同様の関連は見られなかった。
  • ダイゼインの代謝物であるイコールでは、最も高いグループ(≧15.0ng/mL)では、イコールを産生できないグループのリスクと比較して、約40%の低下がみられた。

前立腺がん_01.jpg

限局がんと進行がん
  • 前立腺内にとどまる限局がんと、それ以降の進行がんに分けて、血中イソフラボン濃度によるグループでのリスクを比べた。
  • 前述の血漿中イソフラボン(ゲニステイン・イコール)濃度の影響は、限局前立腺がんでより明らかとなり、最も濃度の高いグループで、ゲニステインでは約50%、イコールでは約60%のリスクの低下がみられた。
  • 過去、食事摂取頻度アンケートから算出されたイソフラボン摂取量と前立腺がんの関連について、イソフラボン摂取量が高いグループで限局前立腺がんリスクが低くなると報告されている。
  • 血液を用いた今回の研究も、摂取量で評価した結果と同様に、イソフラボンの血中濃度が高いと、限局する前立腺がんのリスクを低下させるという結果であった。
  • イソフラボンと進行前立腺がんの関連はみられなかった。進行前立腺がんの症例数が少なく(48例)、結果が偶然であることも否定できず、今後の研究での確認が必要。
グラフクリックで別枠拡大表示
前立腺がん_02.jpg

情報源・出典
  血中イソフラボン濃度と前立腺がん罹患との関連について
   国立がん研究センター 予防研究グループ
    http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/336.html
    http://jco.ascopubs.org/content/26/36/5923.full

[目]

日本人は大豆食品をよく口にしますから、イソフラボンは多く摂取している民族だといわれます。また、欧米人に比べ、ダイゼインをイコールへと代謝する腸内細菌が多いとも言われています。そのために、欧米人に比べ前立腺がんの発症が少なかったものが、食の欧米化でその傾向が変化し、前立腺がんの増加が大きくなってきたのかもしれません。いずれにせよ[大豆イソフラボン]には、「ラテントがん」から「臨床がん」に至るまでの期間を遅らせる作用があると考えられるとのこと、ほどよい摂取を心がけましょう。イソフラボンのサプリメントについては、「今回の研究は、日常の食生活で恒常的にイソフラボンを多く摂取している日本人を対象とした研究ですので、この研究の結果からはサプリメントの効果はわからない」としています。



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