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基準値と性年齢 : ヘマトクリット [健康診断データ]

血管140.jpg貧血というと【赤血球数】【ヘマトクリット】【ヘモグロビン】の三つの検査をよく聞きます。いずれも赤血球の状態を調べるものですが、今回の【ヘマトクリット】は、全血液中の【赤血球】の容積率を測るものです。
従って、一般的には【赤血球数】が下がれば【ヘモグロビン】も下がり、結果【ヘマトクリット】も下がることになりますが、【ヘマトクリット】単独に変動することもあるそうです。

【ヘマトクリット】は、体調や生活リズムによる曜日でも変動し、採血時の体位によっても変動するといいます。夏は低く冬は高い、朝食後に高く睡眠中は低いなど、季節や一日の時間帯での変動もありますので、時系列で比較するには、測定のタイミングを合わせる方が良いと言われます。
新生児は19.0~20.0g/dLと高値ですが、急速に低下し生後6カ月頃から幼児期までは成人の最低基準値程度(11.4~13.0g/dL)を推移し、その後青春期まで徐々に増加し、女性・男性共にそれぞれの成人値になるといいます。また、女性は妊娠中に低くなることがあり、個人差も強いそうです。採血から測定までのいろいろな要因でも変動するといいますので、測定の面では少し厄介な検査項目に入るようです。

以下には参考情報として高値・低値の場合に注意すべき疾患等も記述してありますが、あくまでも一般的な参考情報の範囲であることをご理解ください。ここでのグラフ等は、統計的なものでありVisualHealth.Naviの機能紹介の一環であることをご承知置きください。

◇ 検査値の分布
【ヘマトクリット】検査値の性・年齢分布です。中心の太線は各年齢での平均値を、上下の細線は、それぞれ±1SD(標準偏差)、±2SD(標準偏差)の値を繋いだものです。
グラフをクリックすると別ウインドウに拡大図が表示されます
グラフの見方は→こちら
Ht_分布.jpg

女性・男性共に全体としては加齢と共に下降していますが、女性は中年期に一旦上昇し、再び下降に転ずる、中年期前後での変化を見せる女性特有のパターンを示しています。

分布幅は女性に年代に関わらず安定していますが、男性は加齢と共にばらつきが広くなっています。基準値上限の定義となる平均+2SD値は、女性はほぼ基準値上限[45]%を前後し、男性では老齢期以前では、基準値上限[50]%より少し高めに推移しています。基準値下限の定義となる平均-2SD値は、女性では、若年と中年後期には基準値下限[34]%にフィットしますが、その他の年代では基準値より下回ります。男性の場合は中年後期でのみ基準値下限[38]%にフィットしますが、若年期から中年期では基準値下限より高く、高齢期で低い状態を示しています。

◇ 基準値上限
【ヘマトクリット】の基準上限値が各年齢で示す標準値、健康ポジションとなる健診値(健康上限値)のグラフです。基準値上限は[女性 45][男性 50]%、健康ポジション上限は標準値は[115sv]です。
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グラフの見方は→こちら
Ht_上限.jpg

女性の基準値上限[45]%が示す標準値は、若年期から高齢期前ほぼ[115sv]を前後して推移、男性の基準値上限[50]%が示す標準値は、若年期の[110sv]から高齢期の[120sv]に向け加齢と共に穏やかに上昇し推移しています。
基準値上限が95%領域[+2SD:120sv]に設定されることから見れば、[女性 45][男性 50]%の基準値上限は女性・男性共に僅かに厳し(低)いとはいえ、ほぼ妥当な値のように見受けられます。

健康ポジション上限を[115sv]と考えた場合、女性・男性共にそれぞれの現在の基準値上限[女性 45][男性 50]%は健康ポジション上限としてほぼフィットしているといえそうです。

【ヘマトクリット】が高値だと、血流が悪くなるといいます。疑うべき疾病には次が上げられます。
  脱水,熱傷,下痢,子癇,赤血球増多症,真性多血症,ストレス など

【ヘマトクリット】高値は、脳梗塞の危険因子であるとする肯定的な報告が多く、欧米の研究では、【ヘマトクリット】値51%未満に比べて、51%以上のものからの脳梗塞発症頻度は2.5倍であるという報告や、国内の研究でも、【ヘマトクリット】値46%以上で脳梗塞の出現頻度が増加すると報告されています。


◇ 基準値下限
【ヘマトクリット】の基準下限値が各年齢で示す標準値、健康ポジションとなる健診値(健康下限値)のグラフです。基準値下限は[女性 34][男性 38]%、健康ポジション下限は標準値は[85sv]です。
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グラフの見方は→こちら
Ht_下限.jpg

基準値下限[女性 34][男性 38]%が示す標準値は、女性では若年期の[80sv]から加齢と共に上昇し、中年の[90sv]を山とし高齢期に向け反転、中年後期の[80sv]を谷として再び[90sv]へと上昇するパターンを示しています。
男性では若年期の[70sv]から高齢期の[90sv]へと、はっきりとした上昇パターンを見せています。
基準値下限が95%領域[-2SD:80sv]に設定されることから見ると、単に統計的にだけ見れば女性での基準値下限[34]%は、若年期・中年後期以外では少し厳しすぎるようです。
男性の基準値下限[38]%はほとんどの年代でフィットせず、全年代共通の基準値下限では意味をなさないといえそうです。

健康ポジション下限を[85sv]と考えた場合、女性では全年代で基準値下限[34]%の1割以内のばらつきに収まり、健康ポジションとしてフィットしていると言えそうです。
男性の基準値下限[38]%は高齢期のみで、健康ポジションにフィットしますが、若年期から中年後期まで、基準値下限[38]%は健康ポジションとしては緩や(低く)すぎ、健康ポジションとしても全年代で共通とするのは無理があるようです。

【ヘマトクリット】が低値だと一般には貧血を疑うそうですが、他に疑うべき疾病として次が上げられます。
  貧血,失血,特定栄養素の不足,水分過剰,白血病,多発性骨髄腫,慢性関節リウマチ など



[いす]
〇 本文中のグラフや標準値領域については次をご覧ください。
   本文中のグラフの見方について
    http://www.gikosha.co.jp/fig_blog/gpatalks_graph.html
   標準値の領域区分について
    http://gpatalks.blog.so-net.ne.jp/2011-12-12

〇 イラストは下記のURLからフリーイラストを使わせていただきました。
    http://medical.i-illust.com/image_476.htm
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